妊娠中の治療
妊娠していらっしゃるかたが歯科の治療をする場合、おなかの赤ちゃんに影響がないかということが一番の心配ではないかと思います。

妊娠初期(3ヶ月くらいまで)は、なるべく治療は避けるようにしています。この時期は赤ちゃんのいろんな器官(目や鼻など)が作られる大事な時期であるためです。
緊急時には応急処置にとどめるようにします。

4ヶ月〜8ヶ月の妊娠中期(安定期)にはほとんどの治療を行うことができます。

妊娠中の歯科用エックス線撮影についてはこちらで説明しています。

麻酔についてですが、これも安定期にはほとんど影響はないといえます。
麻酔薬の中にはエピネフリンという血管収縮薬が入っていますが、痛みをがまんすれば体内でも自然にエピネフリンが分泌されます。しかも痛みを我慢しているときのほうがエピネフリンが多く分泌され、血圧が上昇して子宮にも影響をおよぼすといわれています。

薬物についてですが、赤ちゃんに比較的安全で、副作用の認められないものが処方されます。

ただ、麻酔にしても、薬物にしても100%安全であるとは言い切れません。このあたりが妊婦さんにとって不安になるところです。
しかし、痛みを長期に我慢したり、何度も痛み止めを飲んだりすることのほうがかえって危険であるといえます。

結論として、やはり一番大事なのは妊娠前にきちんと歯の治療を終わらせておくということではないでしょうか。
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